「中東」という言葉を聞くと、最近の報道であまりポジティブなイメージがないかもしれないが、存在感を示している日本企業がある。海外で人気の日本ブランドというと電化製品や車のイメージが先行するが、意外とも日本のブランドが活躍している。

その代表例の1つがヨックモックだ。日本に住んでいる方であれば一度は食べたことがあるはず。バターと絶妙な甘さがたまらない。

中東で販売されているヨックモックの製品は日本で製造してきたものを輸入しているそうで、価格としてはだいたい 3倍程度。それでも人気を誇っている。 2012年のアラブ首長国連邦(UAE)ドバイでの中東初出店から、現在では 20店舗( UAE、バーレーン、クウェート、オマーン、 )まで広がっている。現在UAEに16店舗あるが、UAEの人口は900万人と言われており、その8割近くが出稼ぎ労働者であり、日本の3倍近くの価格の同社の製品を買うことのできる実際の購買者層としては100万人程度と推定できる。それに対してこれだけの店舗数があるということだけで、どれだけ人気なのかイメージがつくはずだ。

人気の火付け役は諸説あるが、日本からの現地企業への出張者ではないかと言われている。私が初めて出張で UAEに渡航したのが出店前の 2010年。現地企業へのお土産を準備する際に、上司からはヨックモックを買うように指示された。イスラムの戒律で酒類を含むものは受け入れられないため、何かお土産を買うたびに、日本人駐在員は原材料を 1つ 1つ現地の方々に説明しなければならない。しかし、ヨックモックは当時既に「市民権」を得ていたようで、同社のお菓子であれば「お酒も入っていないし、おいしい」という認識が現地の人たちの間でもかなり広がっているので、駐在員も説明する手間が省けるということだった。

同社は、現在はカタールへの進出が予定されているとのことで、中東の湾岸諸国を席巻する勢いだ。木箱にデザインするなど、日本の製品にはない付加価値をつける工夫をしている。「未知」が先行する中東地域であるが実は意外なところにチャンスがあるのかもしれない。

 

Yokku mokku

Nobuhiko Ichimiyaさん(@nobuhico)が投稿した写真 – 2016 1月 17 8:01午前 PST

//platform.instagram.com/en_US/embeds.js